2月22日(月)、ジョージ・タケイさんは、レア・サロンガ(Lea Salonga)さんと共に、ニューヨーク プレイライツ・ホライズンで公演されたニューアメリカン・ミュージカル『忠誠/ALLEGIANCE』の舞台朗読で、主演を務められました。レア・サロンガさんは、1991年に『ミス・サイゴン』でTony賞の主演女優賞受賞や、映画『ムーラン』でのムーランの歌声でも有名です。

メインステージ・シアターで演じられたこのイベントは、満席の会場を、観衆の笑いと涙あふれる感動で埋めつくしました。
『忠誠/ALLEGIANCE』は、第2次世界大戦中の強制収容下のある日系アメリカ人家族オオムラ一家の愛と死、英雄主義の物語です。第2次世界大戦と共にオオムラ一家は、カリフォルニア州サリナスの自宅から強制的に追い出され、ワイオミング州にあるハートマウンテン強制収容所へと移送されます。
それまで事業で成功をおさめていた父タツオ・オオムラは、突然の不当な強制収容に抵抗します。母キミコは、将来のことを心配し、あきらめて黙って運命に従います。兄のジェームズは、日系人部隊へと志願します。弟のサムは、アメリカに認められ、受け入られることに憧れています。
オオムラ一家の葛藤は、収容に協力を促す日系米国市民協会と、彼らを強制収容所に入れた国への奉仕を断固として拒否した収容反対派の間に生じたさらに大きな亀裂と酷似しています。この普遍的な物語は、アメリカの歴史の中の暗く、忘れられようとしていた時代に、新たに光を投げかけるものです。

幼少期をアーカンソー州のローワー強制収容所、そしてカリフォルニア州のツール・レイク強制収容所で過ごされたジョージ・タケイさんは、おっしゃいます。
"ALLEGIANCE is a major musical about a forgotten part of American history. Kuo's music soars, and the epic story stirs deep emotions. This is a hugely important work."
「『忠誠/ALLEGIANCE』は、アメリカの歴史の中で忘れ去られた断片を呼び起こす、偉大なミュージカルです。クオ(Jay Kuo:作詞・作曲)の音楽は、響き渡ります。そして壮大な物語は、深い感動を呼び起こします。これは、非常に重要な仕事です。」
レア・サロンガさんは、グロリア・スズキ役を演じました。彼女は、強制収容所で過ごした日々と、オオムラ一家とのことを回顧録に綴ります。そしてサム・オオムラの役を演じるのが、ジョージ・タケイさん。彼がグロリアの回顧録を読むことにより、そこに過去の出来事が再現され、オオムラ一家の苦悩が、明かされてゆきます。彼らの物語は、国家そして分断された国民の深い葛藤を、映し出してゆくのです。

プロデューサーのロレンゾ・チオン(Lorenzo Thione)さんは、ジョージ・タケイさんと出会い、収容所で育ったという彼の生い立ちを聞いたことが、『忠誠/ALLEGIANCE』制作のきっかけであったと語ります。
"It's an emotional part of American history that needs to be told."
「それは伝えられるべきアメリカの、感動的な歴史の一部分なのです。」
『忠誠/ALLEGIANCE』は、真珠湾攻撃の70年目にあたる2012年に、ブロードウェイでの本格上演を目指しています。この物語は更に感動的に、より幅広い観客層に受け入れられるストーリへと、発展してゆくでしょう。今秋には再びニューヨークで、次の舞台朗読が開かれる見込みです。もちろん他の都市においての公演も、目指しています。

私は昨年7月下旬、この新しいミュージカルのプロジェクトについて、ジョージ・タケイさんからお聞きしたことがあります。強制収容所での出来事をミュージカルにし、各地での巡回公演を目指していらっしゃるとのことでした。そしてその第一弾として、昨年7月13日(月)には、ロサンゼルスの全米日系人博物館において、レア・サロンガさんと、タケイさんによる朗読会が開かれています。そしてこのミュージカルへの賛同者もさらに増え、今回のニューヨーク公演、そして2年後のブロードウェイ公演へと、繋がってゆくことでしょう。

「これは日本の人々にも、ぜひ知ってもらいたい歴史です。ですから、いつか日本でも、上演できるといいですね。」
ジョージ・タケイさんが、そうおっしゃっていたのが、とても印象的でした。
レア・サロンガ(Lea Salonga)さんのホームページ
http://www.leasalonga.com/