INFORMATION

toyocamera.jpg

東洋宮武が覗いた時代 02

TOYO'S CAMERA 02

2009.04.30

 ドキュメンタリー映画『東洋宮武が覗いた時代』が日本で公開となって、半月あまり。いまこの映画が、人々に静かな感動を呼んでいます。

 宮武 東洋さんの写真からは、まるで当時の人々の息遣いや、力強さが伝わってくるかのようです。それは、彼が人々の心の内面を捉えたカメラマンだったからでしょう。これら800点にも及ぶ写真の数々や、当時の人々の証言、日系志願兵による422部隊のこと、そしてなぜかとても美しく見える収容所跡の光景、心に響き渡るような喜多郎さんの音楽が、悲しくも美しい映像美を紡ぎだし、今日の私たち日本人の心に、静かに語りかけてゆきます。

 この映画の企画・脚本・監督のすずき じゅんいちさんと、奥さまで女優の榊原 るみさん(日本語吹き替え版では声優として出演)に、今回お話を伺うことができました。




 鈴木監督もおっしゃるように、この映画では思春期のジョージ・タケイさんが、収容所時代のことについてお父さんと議論したことを、語っていらっしゃいます。そして今も後悔していると語られる彼の言葉に、私も涙しました。この時のことは、タケイさんの自叙伝『星に向かって(To The Stars)』にも記述されています。日系人強制収容所での体験は、当時の日系人たちに苦悩を与えたばかりでなく、その後の彼らの人生にも、影響を与え続けていったのです。

 これらの日系人たちの苦悩の歴史を子供たちにも知ってもらうため、よりわかりやすく絵本にした『東洋おじさんのカメラ』も、小学館から発売中です。荒野の収容所に紛れ込んだ子猫の目を通して、力強く生き抜こうとする東洋おじさんと日系人たちの姿が、心温まるストーリーと、優しいタッチの絵で描かれています。

toyobook.jpg 文/すずき じゅんいち、榊原 るみ
絵/秋山 泉

 なおこの本は、4月20日のお誕生日プレゼントとして、ジョージ・タケイさんにも贈られました。誕生日のメッセージには、鈴木ご夫妻からのメッセージも、寄せて頂いています。



 今年初め、ジョージ・タケイさんが来日された際に、教えて下さった言葉がありました。これはタケイさんのお父さんが1960年代に、日系人社会の広報誌に載せられた言葉だそうです。

「人間は、間違いをする動物です。だからこそ、記録に留めないといけないのです。」      -タケクマ・ノーマン・タケイ-

 幼少時代に強制収容所で過ごし、思春期にお父さんと交わした議論について、今でも後悔しているジョージ・タケイさんだからこそ、この言葉の重みを受け止め、そして過ちを2度と繰り返すことのなきよう、私たちに伝えているのです。

 私たち日本人の多くが知らない史実が、ここにあります。『東洋宮武が覗いた時代』、ぜひ多くの方々がご覧になれれることを、心より願っております。
■映画のオフィシャル・サイト
http://www.toyoscamera.com/

企画・脚本・監督:すずき じゅんいち
音楽:喜多郎
出演:アーチー・ミヤタケ、タケコミ・ミヤタケ、
ジョージ・タケイ、
ダニエル・イノウエ、アイリーン・ヒラノ ほか
声の出演[日本語吹替版]:榊原 るみ 羽佐間 道夫 ほか

東京都写真美術館
4月11日(土)より、5月22日(金)まで公開
ジャック&ベディ
4月25日(土)より、5月8日(金)まで公開
シネマート六本木
5月9日(土)より公開

映画の公開に合わせて、宮武 東洋の写真作品展も、開催中です。日系米国人収容所の記録を中心に、約80点の写真が展示されています。

■「写真家・宮武東洋」展
-日系米国人強制収容所の記録を中心に-
川崎市市民ミュージアム 第2アートギャラリー
http://www.kawasaki-museum.jp/
4月16日(木)〜6月28日(日)公開
入場無料

■現在のToyo Miyatake Studio
http://www.toyomiyatake.com/


関連映像の紹介
TOYO'S CAMERA 予告編


Toyo's Camera Special Interview


関連記事の紹介
U.S. FrontLine
産経ニュース
バラエティ・ジャパン1
バラエティ・ジャパン2
毎日jp
毎日jp 2